再生可能エネルギー、石炭火力の発電量を初めて抜く
再生可能エネルギー、石炭火力の発電量を初めて抜く
提供元:チャイナデイリー
ジュリアン・シェア ロンドン発 | chinadaily.com.cn | 更新日 2025-10-08 04:48
世界的なシンクタンクは、再生可能エネルギーが世界の主要な電力源として初めて石炭を上回ったとする新たな数値を「重大な転換点」と評価した。中国は、この勢力図の変化をもたらす一因となった国の一つである。
エンバー機関のデータによると、今年上半期、再生可能エネルギーは本領を発揮した。同機関の上級アナリスト、マウゴジャータ・ビアトロス=モティカ氏は、「これは、クリーンエネルギーが電力需要の増加に追いつく新たな段階の始まりを示すものだ」と述べている。
中国は世界最大の再生可能エネルギー発電国の地位を維持しており、風力と太陽光の発電容量を世界の他の国々の合計よりも多く増加させた。これは、電力需要の増加に何とか対応し、化石燃料による発電量を2%減少させる一因となったことを意味する。
インドも再生可能エネルギー容量を大幅に追加したため、ガスと石油への依存度が低下した。しかし同時に、アメリカと欧州連合(EU)では発電のための化石燃料の使用量が増加した。
ロイター通信によると、EUのこの動向は、化石燃料への依存度が大幅に低下した2年後に起こったもので、今年前半の風力発電所と水力ダムの発電量の顕著な減少によりやむを得ず増加したものだ。
世界的なエネルギー構成の変化を推進する主要因の一つは、太陽光発電の年次的な継続的な拡大、特に低所得国における拡大である。これは、太陽光発電施設の価格が急落したことと一致している。
最新データによると、太陽光発電は3年連続で新規電力の最大の供給源となっており、需要増加の83%を満たしている。その太陽光エネルギーの半分以上は、従来型のエネルギー網を維持するコストと実用性の課題がより大きい可能性のある、あまり豊かではない国々からもたらされている。
2024年には、パキスタンは前年の2倍の太陽光パネルを輸入し、これは現在の発電能力の約3分の1に相当する。また、アフリカ全域でも導入が積極的に進んでおり、特にアルジェリアでは、太陽光パネルの輸入が33倍に増加した。
太陽光パネル産業に加えて、中国は電気自動車とバッテリーの輸出でも世界をリードし続けており、化石燃料の供給が減少し始める中、これらの産業によって、中国は今後何年にもわたって世界のエネルギー供給市場においてますます重要な役割を果たす可能性がある。
英国最大のエネルギー小売会社オクトパス・エナジーのグレッグ・ジャクソン最高経営責任者(CEO)はブルームバーグに対し、「クリーンエネルギー輸出はハードウェアであり、一度国がそれを購入すれば、今後10年から20年にわたって電力を生み出し続ける」と語った。「一方、ガスの場合、購入したその日に使い、永遠になくなってしまう」とも述べている。




